私の詩は私の夢なのだがそして夢ばつかりが私の真実なのだが(堀口大學)EVEN a PRINCESS GETs THE BLUES どこの馬の骨とも知れないお姫様のブルース 2016.07発行 A5版 42ページ 紙版は販売終了しました。 200円+税(BOOK WALKER) オンライン・コミックで長篇に初挑戦の琴子が描くのは、氷の獄に囚われた姫君を救うため戦う勇者ラーズの物語。だが作者の思惑に反し、ラーズは旅仲間の鉄砲使いロキシーに惚れていた! あの手この手で勇者を翻意させようとする琴子の思惑は裏目に出るばかり、そして… 作者vs勇者で綴る、ペンと剣・失意と救済のメタ・ファンタジイ。 【一冊完結の中篇・ 甘味しょっぱみ50:50でバランス取れてます】 余談: 今回エピグラフで使った「夢ばかりが私の真実なのだが…」という堀口大學の詩ですが、こちらのエッセイ(「堀口大學先生のこと」須永朝彦バックナンバー)にもあるように「夢ばかりが私の真実なのだが…」という遣る瀬なさを詠ったものだったりします。あの「堀口大學である」というだけで誰が羨む祝福を受けてるような詩才の主であすら、かような不遇感を表出せずにいられなかった時があることは、痛々しく感慨深いとともに、ほろ苦い勇気を与えられることではないでしょうか。 あとアレだ、ロキシーの名前は好きな昔のロックバンドから取ったのですが【主人公を(仲間として苦楽をともにしてきたロキシーじゃなく)どこの馬の骨とも知れないお姫様とくっつけようとする、作者の気持ちが分からん】というのが、とある英国紳士が大暴れするスパイ映画に対する自分の感想そのまんまで、よく出来た偶然に爆笑したことなど。 |